海外ビジネスの6段階

海外へのビジネス展開や販路拡大となると、

「現地法人や合弁会社を設立しなくちゃ!」
「現地に工場を作るとなると、コストがかかるな……」

と悩み始めてしまう方がいらっしゃいます。

でも、本当にいきなり現地法人や現地工場が必要でしょうか?


現地法人や現地工場がなくても、海外ビジネスには以下の通り6つの段階があります。
最初は低い段階から始めてステップアップしていってもいいですし、リソースが十分にあるならいきなり高い段階から始めてもかまいません。
あなたにあった段階はどこでしょうか?

レベル1. 英語の問い合わせに対応する

日本にしか拠点がなく、英語のホームページも持っていなくても、ごくまれに機械翻訳やサーチエンジンを利用した海外の方からのお問い合わせが舞い込む場合があります。
そういったお問い合わせがあった場合、英語で対応できるという段階です。

レベル2. 英語ホームページを開設する

日本にしか拠点はないけれど、英語のホームページを開設しており、サーチエンジン経由で海外からのお問い合わせが来る、という段階です。
めずらしい製品を扱っていたり、SEO対策をしっかり行っていたりした場合、これだけでかなりの売上をあげている企業もあります。

レベル3. 外部サービスを利用し取引する

Google adwordsなどのオンライン広告を利用する、FacebookページやTwitterアカウントを開設する、アリババなどのマッチングサイトで取引先を募集する、等の方法で自社の英語ホームページに誘導し、取引を行います。
外部サービスを利用する際は、広告やFacebookページそのものには取引機能はありませんし、アリババに掲載できる情報も限界がありますから、あくまで自社Wehサイトに誘導する・お問い合わせを促すことを目的に運用しましょう。
海外からの仕入れの場合も同様です。

レベル4. 海外展示会に出展する

外部サービスからの反応を見て、ある程度の状況把握やターゲットの絞り込みを行い、海外展示会の活用を始める段階です。
海外のニーズ把握やターゲットの絞り込みを行えていないのに海外展示会に出展しても、展示会の効果は上がりません。また海外展示会来場者のほぼ9割が「来場前にどの企業のブースに立ち寄るかを決めている」と回答しています。事前の集客努力が必要です。

レベル5. 代理店を利用する・OEM契約を結ぶ

販売の場合は現地代理店、生産の場合は現地工場とOEM契約を結び、取引を行う段階です。
手数料は割高なこともありますが、初期コストやリスクが少なく済みます。
信頼できる代理店や工場が見つかれば、ゆくゆくは独占販売契約や合弁工場の設立につなげてもよいでしょう。

レベル6. 現地法人・現地工場を設立する

※初めて海外進出する際には、レベル5を飛ばしていきなりレベル6から始めると失敗しやすいです。ご注意ください。
現地代理店等を活用して現地の事情が分かってきたら、いよいよ現地法人の設立です。
この頃になりますと懇意の取引先ができているでしょうから、協力を得ながら設立を行います。
日本からは管理職として最低3名は出向させましょう。また、コストの回収は3年以上かけてじっくりと行うべきです。

これらのステップは、途中から始めても構いませんが、その際に必ず前のステップの条件をクリアしておくようにしましょう。
例えば、お問い合わせ対応ができないのに英語ホームページを開設したり、ホームページがないのにマッチングサイトやFacebookを利用しても意味がありません。

この記事の執筆者: 松岡 梨沙

合同会社ジャパンライブデザイン 代表取締役 / 日本事業戦略総合研究所 研究員 2000年よりWebマーケティング業界に携わり、3つのベンチャー企業のスタートアップに参画。その経験を生かし、日本の優れたものづくり企業や地場産業の支援を行うため合同会社ジャパンライブデザインを創業する。 日本の文化、流行、優れた製品情報等を広く海外に伝える英語Webマガジン「Ginkgo Telegraph」を運営。世界30ヶ国で広く愛読されている。 Google

海外ビジネスの基礎知識